19話あらすじ
福ちゃんと萬平さんが結婚して一年。戦争のため庶民の生活は苦しくなるばかり。食糧不足の中、萬平さんに美味しいものを食べさせてあげようと福ちゃんは工夫を重ねます。憲兵に酷い目にあわされたトラウマが残っている萬平さん。その後遺症は精神面だけでなく、身体もまだ万全でない様子。一方、ホテルの先輩恵さんは、何と!歯医者の牧さんと結婚していました。皆それぞれ自分の生活を守るため頑張っているのでした。
第20話あらすじ
昭和19年夏。日本の戦況は次第に悪くなっていきます。克子姉ちゃんは四人の子供を連れて出征した夫・忠彦さんの田舎に疎開することになりました。福ちゃんと萬平さんも疎開を提案するのですが、母・鈴さんは頑として聞き入れません。昭和20年、大阪から少し離れた天王寺が空襲にあいます。皆に不安が募ります。そんなある日、大阪上空にやってきたB29から大量のビラが撒かれます。そこには「これが爆弾だったら云々」と書かれていて、皆は震え上がり、ついに鈴さんも疎開する覚悟を決めてくれました。
第21話あらすじ
昭和20年3月、福ちゃん、萬平さんと鈴さんは、兵庫の萬平さんの親せきを頼って疎開することになりました。提供された離れは囲炉裏のある昔ながらの一軒家。疎開と言えば、狭い部屋で、家人に気を使い肩身の狭い生活・・・と想像していましたが、なかなか立派な家です。しかし!何と、電気が引いてなかったのです。でも、そこは発明家の萬平さん。ご近所から、電球やらソケットやらコードやら色々分けて貰い、あっという間に電気を引いてしまいました。食べ物も、大根やら菜っ葉やかご近所さんから頂いて、大阪に居たころに比べたら何とも美味しそうなご馳走ができました。
第22話あらすじ
福ちゃんたちが、兵庫の上郡に疎開してひと月。福ちゃんと鈴さんが台所仕事をしていると萬平さんがやってきます。体調が万全でないとはいえ、何もしないでいることが苦痛な様子。福ちゃんに仕事がないか尋ねますが、つれない返事。仕方なく、散歩に出かけ、川で魚取りをしている子供たちに出会います。早速なかまに入れてもらいますが、すばしこい魚をなかなか捕まえることができません。ここで発明家の本領発揮。近くに電柱をみつけると、そこから電気を拝借。川に電気を通し、大漁となりました。子供たちも大喜び。その夜、囲炉裏で焼いた魚を食べていると来客が。嫌な予感は的中です。役場の人がやってきました。「川に電気を通すなどもってのほか!」「勝手な事をしてもらったら困る。」当然のお叱りにも萬平さんは動じません。すると今度は、「家の電気はどうした?」と話が変わり・・・家の電気は見逃してもらわないと一大事です。福ちゃんと鈴さんが平謝りする事態となったのでした。
第23話あらすじ
萬平さんにとうとう召集令状がきました。「今、戦地に行く兵隊さんは生きては帰れない。」役場の人にそう聞いていた福ちゃんは、絶望感に襲われます。「お姉さんたちの旦那さんも皆戦地で戦っているんだから、自分だけ安穏としてはいられないよ。」そう言って福ちゃんをなだめる萬平さん。夕食も「これは美味しい!お母さん、美味しいですよ。福子も食べて御覧。」一人明るく振る舞うのでした。しかし、翌朝。突如萬平さんが、腹痛を訴えて苦しみだします。それを聞きつけ心配した村の人達が次々と集まってきます。福ちゃんは、山を越え、上郡まで走り続けてお医者さんを連れてきます。診断は、腹膜炎。「薬が効く確率は、五分五分。」と言われ、寝ずの看病をする福ちゃん。鈴さんは、神社でお百度参り。態度には出さなくても、萬平さんを大切な家族と認めていたのです。
第24話あらすじ
福ちゃんの懸命な看病と、鈴さんのお百度参りの甲斐があってか、萬平さんがめを覚ましました。知らせを聞いて村の人達も大勢駆けつけ喜びます。しかし萬平さんの様子は少し暗い感じです。数日後、二度目の赤紙が来ていた萬平さんは入隊するも、適性検査で落とされ帰されます。益々落ち込む萬平さんを、福ちゃんは散歩に誘います。二人の姿を見つけ駆け寄る村の子供たち。ほのぼのとした光景。そこへ、米軍の戦闘機が現れます。大声で「逃げろ!」と叫び皆身を隠します。幸い、皆無事でした。すると突然、萬平さんが大声で叫びだします。「自分が情けない!」「自分はお国の為に何もできない。」そう言って泣き叫ぶ萬平さんに福ちゃんは語りかけます。「戦争に行かなくてもお国の為にできることはあります!」「私は、萬平さんに生きていて欲しい。」「萬平さんに、生きていて欲しい!」そして、国の為に、自分が出来ることなどあるのか?と問いかける萬平さんに、「大丈夫!私がきっとみつけてみせます!」と、力強く答えました。
感想
今週は、疎開してからの一家の様子が描かれていました。まず思ったのは、福ちゃんが、何処に行っても、どんな境遇であっても、常に前向きで明るいということ。でも、それは、萬平さんという存在があるからこそ。そして鈴さん。一見、若い夫婦に我儘言いたい放題と映りますが、福ちゃんを産み、育てた人なんです。暗くなりがちな場面でも、クスッと笑わせてくれる、いいスパイスになっていると思います。
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