まんぷく13週の感想とあらすじは?


福ちゃんと萬平さんが、長年頑張って発展してきた「たちばな栄養食品」はとうとうなくなってしまいました。

今まで共に頑張ってきてくれた社員たちとの別れの日、福ちゃんはみんなに感謝とはなむけの言葉を送りました。

さあ、これからどんな戦いが待っているのでしょうか。東先生という心強い味方もいます。萬平さんが自由の身になる日まで、みんなで頑張って!


目次

まんぷく73話あらすじ

たちばな栄養食品が解散したことで、東京財務局は追徴金を請求できなくなりました。財務局は GHQから、徴税目標額を決められていて、たちばな栄養食品は目標額達成のためにターゲットにされていたのです。

GHQから、何とかしろと言われても不満を直接言うことはできず、局員も溜息をつくしかないのでした。

昭和24年春、福ちゃん、源ちゃん、鈴さんは泉大津の家を引き払って、克子姉ちゃんの家に居候することになりました。鈴さんはため息が止まりません。みんな良い人ばかりだったので、泉大津が恋しいのでした。

そんな話をしていると、克彦さんが「お母さん、またモデルになってくれませんか?文鳥をお母さんの指に止まらせたいのです」と言ってきます。喜んで引き受ける鈴さんでしたが「描いてもらえるのは、手だけや」と、克子姉ちゃんとタカちゃんは首をすくめて笑います。

福ちゃんは会社の事を報告するために、東先生と一緒に刑務所の萬平さんに面会していました。社員たち一人ひとりの再就職先の書かれた紙を面会室の網越しに読んで確認すると、安心したようにうなずきます。

改めて東先生に頭を下げる萬平さんに、東先生は「僕は立花さんの代理人です。何でも言いつけて下さい」と言ってくれました。

泉大津の家も全部整理し、ハナちゃんの旦那様の水島さんにもちゃんと挨拶できたことを報告する福ちゃん。

苦しい時にお金を貸してもらったり、助けてもらったお礼をいう福ちゃんに、水島さんは、本当に残念がってくれました。ダネイホンを作った萬平さんを認めてくれていたのです。「わしらが力になれる事があったら何でも言って下さい」と暖かい言葉までかけてくれたのでした。

福ちゃんの話を聞いて、東先生は福ちゃんたちの周りは良い人ばかりだと言います。「でもそれは、お二人の仁徳ですよ

萬平さんは福ちゃんの、大きくなったお腹をみて、赤ちゃんの名前をもう考えたと言います。「男の子だったらフトシ」お世話になった東先生から一文字貰いたいと頼みます。「」です。

東先生は、驚いて照れながらも「光栄です」

女の子だったらユキ。「」と書きます。福ちゃんと並べると「幸福」となるのです。福ちゃんにも娘にも幸せになってもらいたいと言う萬平さんの願いが込められていました。

面会の時間が終わり、萬平さんは名残惜しそうに面会室を出て行ってしまいました。見送った福ちゃんは「この子が生まれてくる時は、萬平さんはいないんですね」としみじみ言います。それに対して東先生は「僕は、どうしたら立花さんをここから出せるのか、毎日考えています。そもそも、社員の奨学金で四年の実刑だなんて!」

自分の事の様に悔しがる東先生に、福ちゃんは「ありがとうございます」と笑顔を向けるのでした。

大阪に帰る福ちゃんに付き添って、東先生も大阪に来てくれました。一緒に三田村会長を見舞います。

「私はもう長くない。これも天命。受け入れる覚悟はできている」そう言う三田村さんに、世良さんもそんなこと言わないでくださいと声をかけます。すると三田村さんは、あと一年あれば、色んなもめ事が片付けられると言います。

そして三田村さんは、世良さんと東先生に席を外すよう言います。福ちゃんと話したいのだと。

三田村さんは、「今の言葉は愚痴ではない、生きてさえいれば希望はあると言う事だ」と福ちゃんに語りかけます。「生きてさえいれば・・・」

病室の外では、世良さんが「このまま財務局が引き下がるとは思えんな」といいます。なくなった会社からは何もとることはできないのだから大丈夫だと言う東先生に「今の世の中、何が起こるか分からんぞ。決まりなんて、あってない様なもんや」と世良さんは言うのでした。

三田村さんは、福ちゃんの出産が間近だと聞き「わしの生まれ変わりや」と冗談を言います。そして「負けるなよ」と福ちゃんを励まします。最後まで萬平さんを支えられるのは福ちゃんだけだ、と。「どんなことがあっても、笑ってなさいよ」そして福ちゃんは「生きてさえいれば希望はある」と答えるのでした。

三田村さんはその三日後に息を引き取りました。

 

感想

萬平さんの不当とも思えた逮捕や判決には、GHQの圧力があったのですね。東京財務局からの追徴課税もそういう背景があったとは。

福ちゃんたちが戦おうとしている相手は、予想以上に大きなものだったということですが、福ちゃんは勿論、東先生もまだそのことを知らない。

世良さんだけは、持ち前のカンで何かを感じているようですね。

大きな支えだった三田村さんは亡くなりましたが、福ちゃんに、良い言葉を残してくれました。

「生きてさえいれば希望はある!」「どんなことがあっても笑ってなさい」

 

まんぷく74話あらすじ

東先生が、克子姉ちゃんの家に居候している福ちゃんを訪れました。福ちゃんに、お金を渡しに来てくれたのです。

12万!?」克子姉ちゃんと鈴さんは口を揃えて驚きの声を出します。「えっ!?」克彦さんも思わず声を出します。

「たちばな栄養食品の設備が3万円、ダネイホンの製造方法が9万円、合わせて12万を福子さんの口座に入れておきました」

みんな、大金が入ったことに浮足立ってしまいます。福ちゃんは「このお金は使いません!萬平さんが新しい仕事を始めるのに使う軍資金です」と宣言します。

しかし、萬平さんはまだ3年半も刑期が残っているのです。「もっと早く出してくれるんでしょ、東先生?」克子姉ちゃんが聞くと、東先生の答えは「頑張ります・・・」克子姉ちゃんは「何?がんばりますって?」と畳み掛けます。申し訳なさそうに、まだその方法を思いついてなくて、と言いよどむ東先生に、今度は鈴さんが「けど、言ったわよね、絶対助けますって。言ったわよね?」

鈴さんの迫力に「はい!絶対に立花さんを助けます!」と言うしかない東先生でした。見かねた克彦さんが「東先生を追い詰めたらいけませんよ」と口を挟んだ時でした。突然福ちゃんに異変が!

イタイタイタ、痛い痛い~きたきたきた~生まれる~

「お産婆さん呼んで!」「お湯沸かして!」と大騒ぎになってしましました。「予定日は来週末の筈じゃあ?」とあたふたする東先生は、鈴さんに「福子の腰をさすってて!」と言われ益々うろたえてしまいます。

予定日より四日も早く生まれた赤ちゃんは女の子でした。可愛い赤ちゃんに、みんなの顔も幸せに溢れています。

「こんな経験初めてです・・・」と感激する東先生は、時計を見るなり「東京へ帰ります!」と言って飛び出して行きました。「このことを立花さんに伝えなければ!」

知らせを聞いた萬平さんはも、喜びを隠せません。東先生は電車の中で書いた福ちゃんと赤ちゃんの似顔絵を萬平さんに見せます。その絵はお世辞にも上手とは言えず「どうせなら、克彦さんに描いてほしかったなあ」

東先生は、興奮しすぎて克彦さんが画家であることも忘れていたようです。萬平さんは「よく頑張った福子」と呟くのでした。

福ちゃんは、三田村さんの事を思い出して「立派な人になるのよ、幸」と優しく囁きかけていました。しかし、萬平さんがいないこと寂しさはどうしようもありません。

台所では、鈴さんが高級な牛肉を買ってきて、克子姉ちゃんと揉めていました。「お金の事は気にしない、12万円もあるんやから」「お母さん!あのお金は・・・」と言っていると誰かが訪ねてきます。

やってきたのは財務局でした。「立花萬平さんのご家族がこちらにみえますね?」「たちばな栄養食品に課された追徴課税を徴収するために、 立花さんの個人資産を差し押さえます」そういって、いきなりズカズカ上り込んできました。

突然のことに、克子姉ちゃんは「待ってください!」と抗議をしますが止めることはできません。とうとう福ちゃんが寝ている部屋まで押し入ってきました。

克子姉ちゃんや鈴さんが抵抗するも空しく、遂に12万円が入金された通帳が見つかってしまいます。

我々は、進駐軍の命令に従って動いてます。抗議しても無駄ですよ」そう言うと、通帳と印鑑まで持ち去ってしまいました。

外出から帰った克彦さんも、その話をきいて驚きます。「まるで強盗やわ!家の中こんなに荒らして!」克子姉ちゃんは怒ります。

克子姉ちゃんは福ちゃんの代わりに東先生にこの事を知らせます。「進駐軍の命令やて。抗議しても無駄やて!」克子姉ちゃんの言葉に、東先生の顔が青ざめていきます。

鈴さんは福ちゃんの体調を心配して優しく声をかけます。「私は大丈夫」そう言ってぎこちない笑い顔を見せる福ちゃんをみて、鈴さんは余計に心配になってしまいます。「福子の笑い顔が不気味なのよ。そもそも、あんなことがあって、笑っていられる事がおかしい!」克彦さんの前で声を出して泣き出してしまいます。

福ちゃんは三田村さんが遺した言葉を思い出していました。「どんなことがあっても、笑ってなさいよ」「生きてさえいれば、希望はある」

笑顔、笑顔・・・」自分に言い聞かせながら必死に笑顔を作ろうとする福ちゃんでした。

東先生も、どうしたら良いのか、必死に考えていました。「相手は進駐軍と財務局ですよ。無茶はしない方が・・・」尾崎さんは心配して声をかけます。東先生は「分かってます」と答えながらも一つの考えが浮かんだようです。

財務局では、今回の一件がおかしいと思っている局員もいるようです。「どうして進駐軍は立花萬平を目の敵にしてるんですか?」「ただのスケープゴートだ。立花萬平が有名人だからだよ

東先生から、財務局が克子姉ちゃんの家に押しかけた事を聞き、福ちゃんたちの事を心配します。怪我もなく大丈夫と聞いて安堵の溜息をもらします。

会社の税金を個人から取り立てるというのは、本来はあり得ないと東先生は言います。横暴すぎるやり方をするのは、進駐軍からの圧力があるのではないか?東先生はそう考えているようです。

「じゃあ、もうどうすることも出来ないのですか?苦労して作ったダネイホンを手放し、会社を手放し、社員たちはバラバラに!そしてこんな目にあったのに、どうすることもできないんですか?!」萬平さんは吠えまくります。

僕は言いましたよ、立花さん!戦いはまだまだ続くと」東先生は萬平さんをじっと見つめて言います。

国を訴えましょう!」

予想を遥かに超える提案に、萬平さんはただ驚くばかりでした。

福ちゃんは、すやすや眠る二人の子供をみつめ「大丈夫、大丈夫・・・」と何度もなんども繰り返すばかりでした。

 

感想

福ちゃんの事が心配です。

出産したばかりの大変なときに、怖い思いをして、ショックを受けて。それなのに、一生懸命笑顔を作ろうとしている福ちゃんがとても痛々しくて見ていられません。

泣きたい時は、泣かないとダメです。福ちゃんは、今は泣いていいと思う。三田村さんが生きていたら、きっと「泣いていいよ」と言ってくれるはず。どんな時も笑顔でっていうのは、一杯泣いた後で良いと思う。

鈴さんも、福ちゃんの危うさを感じていると思います。鈴さんの胸を借りて、思いっきり泣けばいいのにな。

 

まんぷく75話あらすじ

国を、訴えましょう!」

思いもつかない事を言いだした東先生に萬平さんは「国を訴えるってどういう事ですか?」と聞きます。

源泉所得税徴収決定処分の取り消しを裁判所に請求するのだというのです。「東京財務局のやりかたは酷すぎる!」そう言う東先生に、勝てるのか?と萬平さんは聞きます。

「分かりません。でも、抗議の声を上げなければ何も始まらない。立花さんは明らかに不当な扱いを受けてるんです

萬平さんは、訴えを起こしたことで、福ちゃんや他のみんなが辛い思いをすることを心配します。すると東先生は「僕が守ります!全力で!」と力強く答えます。

東先生の真剣な目をみて、萬平さんも訴えることを決心します

東先生が、今後の手続きなどを話し出すと、萬平さんは再び暗い顔に。気になった東先生が訪ねると「僕には何もできない。それが悔しくてたまらないのです」そう言う萬平さんに、東先生は掛ける言葉がありませんでした。

大阪では、鈴さんの号令の下、克子姉ちゃんとタカちゃんが手作りの薙刀を手に勇ましく「えい~!」「えい~!」

福ちゃんと克彦さんは縁側でそれを見ながら微笑んでいました。福ちゃんは「生きてさえいれば」と心の中で思いながら。

東京財務局では、萬平さんが訴えを起こしたと知り、驚いていました。弁護士の東先生の入れ知恵だろうと、イラついたようすです。

刑務所のみんなも、萬平さんが国を訴えたと聞き驚きます。剛田さんは、何故先に相談しなかったのかと言います。他の受刑者も、口々に同じ事をいいます。萬平さんは「今からでも占って下さい。この勝負吉か凶か」

剛田さんは、萬平さんの顔をまじまじと見て、一生懸命占おうとしますがなかなかハッキリしません。みんなに、どうなんだ!とせかせれて「俺は自分の事は占えないんだよ!」と言いだします。

「これは剛田さんは関係ない。私の問題です」と言う萬平さんに「あんたの事は他人事と思えないんだよ」と、剛田さんは占えない事を謝ります。萬平さんはそんな剛田さんに笑顔をみせます。「嬉しいですよ、剛田さん」

東先生は、福ちゃんたちに、国を訴えた事を知らせる為に大阪にやってきました。鈴さんは、絶対負ける!と狼狽えて部屋を出て行ってしまいました。福ちゃんは、萬平さんがきめたことなら、と東先生に「よろしくお願いします」と頭を下げます。

東先生は、克子姉ちゃんが「うちに泊まって下さい」というのを辞退します。電話があった方がいいので、ホテルを取っていたのです。福ちゃんは、先生をホテルまで送っていきました。

その帰り道、牧さん・恵さん夫婦に偶然会います。久しぶりの再会でした。連れられて入ったレストランで、注文したライスカレーを運んできたのは、何と以前ホテルの厨房で働いていた野呂さんでした。またまた福ちゃんは吃驚です。

昔話に花が咲くみんなでしたが、話は萬平さんの事に。最後にみんなで集まったのは、萬平さんが憲兵に捕まった時だったのです。

「また捕まってしまいました」そう笑いながらいう福ちゃん。

でも、誰も萬平さんが悪い事したとは思ってないよ」            「GHQも財務局も酷いって、みんな萬平さんの味方よ」           「そうや、福ちゃんの味方や

みんなにそう言われて、福ちゃんは嬉しくて涙がこぼれました。そして、野呂さんのライスカレーをみんなで楽しく食べるのでした。

東先生は、東京の事務所の尾崎さんと電話で話していました。尾崎さんは、東先生が萬平さんの案件に入れ込みすぎだと心配します。「あの人は絶対に助けないといけない人なんです!」と東先生は力を込めて言います。

その時です。事務所をノックする音がして尾崎さんは先生に待つように言ってドアを開けます。東京財務局でした。「 家宅捜索を行います」東先生に目を付けた財務局が、乗り込んできたのです。

何の権利があって家宅捜索をするのかと抗議する東先生に「お宅の所得に関する強制調査です」と言い放ち、電話は切られてしまいます。

突然の出来事に、大阪にいる東先生は成す術がありませんでした。

 

感想

福ちゃんは、家族のみんなの明るさに救われているようです。昨日はどうなることかと心配しましたが。

昔の仲間の存在も有難いですね。身内が刑務所に入っている人には関わりたくないと思うのが世の常ですが、福ちゃんのまわりの人達は違います。萬平さんの事を信じてくれているのが、福ちゃんには一番嬉しいことなんだと思います。そして、頑張る力にもなるのでしょう。

しかし、今度は東先生に災難が降りかかってきました。今までの印象では、調べられても困ることは何一つない事務所だ思います。しかし、相手はGHQが後ろに付いている。どんな汚い手を使ってくるのか、心配です。

 

まんぷく76話あらすじ

東先生は、自分の事務所に財務局がいきなり乗り込んで来たことを福ちゃんたちに話しました。

みんな驚いて「東京に帰らなくて良いんですか?」と聞きますが、東先生は「今更戻っても出来ることはないし、やましい事は何もありません。それに、今戻れば事情を聴きたいとか、面倒なことになります」と、落ち着いていました。

「でも、どうして東先生の事務所に財務局が?」              「お国を訴えたから?」「それを取り下げるよう、圧力をかけてきたんや」  「でも、訴える前から、うちは散々やられてます」「どうして萬平さんを目の敵に?」「有名人だからよ。見せしめなんでしょ?」           「だけど、もう逮捕されて刑務所に入ってる。十分見せしめになってる!」  みんなそれぞれ、言い合っています。

福ちゃんは「何か、後ろめたいことがあるのかも?」と口にします。

「何よ、後ろめたいことって?」「誰が後ろめたいの?」「財務局?進駐軍?お国?」女性三人の話を、東先生はじっと聞き入ります。

すると克彦さんが「そもそも、萬平君を牢屋に入れたのは進駐軍や」

その言葉を聞いて東先生は「そうです!」と言うや否や「ホテルに戻ります!」と、飛び出していってしまいました。

福ちゃんは「何か、頭の中で閃いたのよ、パッと!」

そのころ、財務局では、東先生の事務所のあらを探していましたが、何も見つけることが出来ません。「この法律事務所は健全過ぎます

「やっぱり無理がありますよ、立花萬平をスケープゴートにして徴税しろって、進駐軍の言いなりになったから!」「俺だってこんなくそみたいな仕事、したくないさ!」

刑務所の萬平さんは、剛田さんに「どうなった?」と聞かれていました。東先生からの連絡がないので分からないと答えます。剛田さんは「ん?連絡がないと言うのは、順調なのか、とんでもなく悪い事が起こったのか?」と腕を組み考えます。

萬平さんは「でも僕は腹をくくったんです。何があっても戦ってやるって」そうキッパリ言い切りました。

そんな萬平さんを見て「偉い!あんた・・・偉い」剛田さんは感極まった様子で涙します。「どうして剛田さんが泣くんですか?」「自分でもわからないよ!」

克子姉ちゃんたちは、相変わらず薙刀の稽古をしています。そこへ「ごめん下さい」の声が。神部さんが、福ちゃんの赤ちゃんを見に来たのです。

愛おしそうに幸ちゃんをだっこする神部さん。以外に子供好きだったとわかります。神部さんも萬平さんが、まだ刑務所からでられない事を心配していました。「弁護士の先生も頑張ってくれてるんだけど・・・」

ふと、縁側の薙刀を見て「何で急に薙刀を?」と聞く神部さん。財務局の一件は話してないので、みんなであれこれ話を逸らしていると「ごめん下さい」と、また来客が。

世良さんでした。福ちゃんの出産祝いに来てくれたのでした。幸ちゃんの笑顔に目じりを下げる世良さんに「世良さんも子供好きだったんですか?」と福ちゃん。「子供好きに悪い奴はおらん」

鈴さんはそんな世良さんを「そういう所がうさん臭いのよ」と容赦なくいいます。

萬平さんの様子を訪ねる世良さんに「お陰様で」と答える福ちゃんでしたが、克子姉ちゃんは「お陰様って、この人何もしてないやない!」とこちらも容赦ありません。「世良さんは悪い人じゃない。助けてくれる時は助けてくれる」福ちゃんが助け舟を出します。

しかし「助けてくれない時は助けてくれない」と鈴さん。すると克子姉ちゃん「今が一番助けてほしい時よ!喧嘩の相手はお国やもの」と口をすべらします。

お国!?」神部さんも世良さんも訳がわかりません。神部さんがタカちゃんを問い詰めると「東京財務局と揉めただけ」とタカちゃんも話してしまします。ますます疑問が増す神部さんと世良さん。「色々あるのよ」と克子姉ちゃんが言うと、鈴さんが「進駐軍とか」と、とどめの一言。

進駐軍!?」ふたりは驚きの声をあげます。

もう隠してはおけないと、福ちゃんはこれまでの顛末を二人に話して聞かせます。今までのうっ憤もあり喚くように説明をする福ちゃん。その衝撃の内容に、神部さんも世良さんも驚いて暫く固まってしまいます。

そこへタイミングよく「ごめん下さい」と現れたのは東先生。

神部さんと世良さんは、玄関に直行して「お前、なんてことを!」「先生が、萬平さんを焚き付けたのか?」

みんなを前に、東先生は調べたことを話します。

克彦さんが言った、萬平さんを刑務所に入れたのは進駐軍だという言葉に引っかかり、伝手を頼りに調べると「 奨学金は非課税である」という通達が大蔵省から各税務署に出ていたことがわかったのです。

「萬平さんの逮捕は、 完全な不当逮捕です!」

しかし、そこを責めても、進駐軍は「日本の法律には従わない」と開き直るだろうと言います。では、どうしたら良いのかと不安な福ちゃん。

世間を味方につけるんや」世良さんが口を挟みます。

萬平さんが、不当な扱いを受けて逮捕されたことが新聞に出ればどうなるのか?生活が苦しい上に税金を取られて、国民の不満は溜まっている。だから、みんな、萬平さんの味方になってくれるはずだと言うのです。

大阪の新聞社に沢山の知り合いがいる世良さん、東京の新聞社に先輩が沢山いる東先生。

「世間が味方してくれたら、萬平さんは出られるんですか?」福ちゃんが一番きになる所です。東先生は「そこは駆け引きです。」

相手は訴えを取り下げてほしいと思っている筈。なので、訴えを取り下げる代わりに萬平さんを釈放するという条件を付けるというのです。

ただし、訴えを取り下げると言うことは、今回の税金を払うと言う事になるのです。つまり、10万円は取られてしまうのです

それを聞いた鈴さんは「そんなの嫌よ~」と言いだします。萬平さんと10万円、どっちが大事?と聞かれて、それは~?と悩む鈴さん。世良さんが「10万円やね?」みんなは「え~~~!」

新聞に大きく、萬平さんの不当逮捕の記事が掲載されました。東京では、徴税反対デモも起きている様です。財務局にはその新聞記事のことでGHQから電話がかかってきました。今までの押し付けに不満が溜まっていた増岡さんは「そもそも立花萬平を逮捕したのが間違いだったんだ!」と叫び、荒々しく電話を切ってしまいました。

東先生は、訴えを取り下げれば進駐軍は萬平さんを釈放すると言ってきたことを報告します。「やりましたよ!立花さん!」そう言って喜ぶ東先生に対して、萬平さんには笑顔がありません。

東先生。この税金を払えば負けを認めると言う事ですよね?」

萬平さんの予期せぬ言葉に、東先生は驚きます。

嫌です!僕はこの訴えを取り下げません!」萬平さんは決意の籠った眼で東先生を見つめるのでした。

 

感想

国家権力というものは恐ろしいものですね。

力を持った人は、その力を常に正しく使ってくれないといけません。少しばかりの保身の気持ちが、どれだけ弱いものを傷つけ苦しめるのか。

萬平さんの様に、強い気持ちで戦える人ばかりではありません。これは、今の世の中にも通じる出来事に思えてなりません。

相手は国ではなくても、例えば職場の上司だったり、ご近所さんだったり、あるいは家族内でも色んな問題があると思います。

情報化社会になったお陰で、パワハラという言葉が周知され、表面化する事例もふえました。でも、まだまだ、人知れず苦しんでいる人は多いと思う。

優しい気持ちで、穏やかに、毎日が送れると良いですね。

 

まんぷく77話あらすじ

訴えを取り下げれば釈放されるという東先生に、萬平さんの答えは「 嫌です!僕は訴えを取り下げません」

東先生は、目が点です。「立花さん!?」

「あの金は、僕だけの物じゃない。泉大津で塩を作り、ダネイホンを作った、みんなの汗の結晶なんです。ここで僕が折れたら彼らに対して申し訳が立ちません」

東先生は、返す言葉がありませんでした。

東先生は、事の顛末を福ちゃんに電話で報告します。

進駐軍が、訴えを取り下げれば萬平さんを釈放すると言ってきた事を聞き、福ちゃんは喜びの声を上げます。すぐにその手続きに入ってもらうよう頼む福ちゃんに、東先生は本当の事が言えません。

「でも、取られた10万円は帰ってきません。なので、もう少し粘ってみようかと・・・」煮え切らない返事をする東先生ですが、福ちゃんは「そんな、粘らなくていいですから。萬平さんを返してくれるなら、お金は惜しくありません!」

「分かりました。色々手続きもあるので、もう少しお待ちください」東先生はそう言うしかありませんでした。福ちゃんの気持ちを考えると、萬平さんが釈放を拒んでいるとは言えなかったのです。

福ちゃんとの電話を切ると、今度は税務局から電話がかかってきました。早く訴えを取り下げるよう言ってきたのです。「訴えを取り下げないなら、裁判で徹底的に争います。こっちは、何年掛かってもいいんだ!」そう言われた東先生は「こっちもです!」と、宣戦布告。

怒って電話を切った財務局でしたが、裁判になれば、新聞がもっと騒ぎ出すことになるのです。「立花萬平を釈放したくないのか、あの弁護士は!」東先生の言動に困惑するのでした。

刑務所では、剛田さんも「馬鹿じゃないのか!釈放してくれるというのに!」

大阪では、萬平さんがなかなか釈放されないのは変だという話になっていました。「まさか、お母さんが10万円を惜しいって言うたの!?」克子姉ちゃんに言われて「言う訳ないでしょう」と否定する鈴さん。

「どうも、話をややこしくしてるのは、あの弁護士やな」「何を考えてるんでしょう?」

「やっぱりちゃんと確かめた方がいいよ福ちゃん」克彦さんにそう言われて福ちゃんは、東先生に電話をします。

「本当の事を言ってください。どうして萬平さんは釈放されないんですか?」福ちゃんの疑問に、東先生はとうとう本当の事を話します。

立花さんが、訴えを取り下げるのは嫌だと。負けを認めるのは信念に反すると

東先生の言葉をきいた福ちゃんは「そうですか・・・。そういう人なんです、あの人は。そうじゃないと、ダネイホンなんて作れません」

東先生は、福ちゃんの言葉にじっと耳を傾けます。

「でも、やっぱり萬平さんには帰ってきて欲しい・・・わたし東京に行きます。私がちゃんと話をしないと!」

福ちゃんは、早速幸ちゃんを連れて萬平さんに会いに行きました。初めて見るわが子に目を細める萬平さん。

福ちゃんは、萬平さんに語りかけます。三田村さんが亡くなった事、亡くなる三日前に会いに行ったとき、福ちゃんを励ましてくれた事。「生きてさえいれば、希望はある」

「生きてさえいれば、希望はある」萬平さんも呟きます。

でも、今の萬平さんに希望はありません。あなたは死んでしまっている

福ちゃんは、発明家である萬平さんこそが、いきている証だと言いたいのでした。刑務所にいたのでは何も作り出すことができない。

「これから先の事、源や幸が成長していくこれからの事を考えて下さい」福ちゃんの必死の説得に、萬平さんの頑なな心はほどけていきました。

東先生、僕は訴えを取り下げます。福子と、子供たちと新しい人生を」   感謝の気持ちを込めて頭を下げる萬平さん。

「お礼を言うのは僕の方です」東先生は、萬平さんと福ちゃんから、沢山のことを学んだといってくれました。

釈放の日、萬平さんは塀越しに剛田さんに別れを告げます。剛田さんは「良かったなあ。あんたは、ここにいる男じゃないよ」と見送ってくれました。

萬平さんがやっと大阪に帰ってきました!家族総出で迎えます。源ちゃんは喜んでお父さん、萬平さんの元ににまっしぐら。

その夜は、福ちゃん達家族四人は初めて家族そろって眠りにつきました

 

感想

やっと帰ってきた萬平さん。一時はどうなることかと思いましたね。萬平さんが刑務所に入ったまま、年越しかと。

福ちゃんの言葉は、萬平さんにとっては魔法の言葉なのかもしれません。あんなに頑なに、信念を曲げない!と言っていた萬平さんの心を、あっという間に溶かしてしまったのですから。

萬平さんと福ちゃんとの出会いは、東先生の人生にも影響を与えたようですね。

 

まとめ

こんなに、波瀾万丈な人はそうそういないです。立花萬平という人は、凄いです。そして、その凄い萬平さんを支えている福ちゃんも凄いです。

世良さんも、なんだかんだ言って、心配してくれてるし、剛田さんという新たな友達も出来ました。

今年の放送は終わりましたが、新年からは、またまた面白い事が起こりそうな予感がします。楽しみに待っていましょう。

 

 

 

 

 

 

 

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